運命の人。~俺様教師と秘密の恋~
「ねぇ、今この家に陽一以外、
誰か住んでるの?」


黙々と食べすすめる陽一に
さっきの疑問を投げかけてみると


「俺一人だけ」


返事はその一言だけで
何となくそれ以上聞けなかった。



「ご馳走さま、俺風呂入るわ。
なんなら一緒に入るか?」

「入んないよ!!ばかっ」


クスクス笑う陽一をバスルームに追いやって、食器をまとめてシンクに持っていった。




ジャー……

スポンジを泡だてて、
ひとつひとつ丁寧にお皿を洗っていく。



「そぅか、……一人なんだ」



いざ陽一のことを知ろうとしても
はぐらかされて中々教えてもらえそうにないなぁ。


「……ふぅ」


じゃあご両親は今
どこにいるんだろう。



陽一の事は誰よりも知っていたい。

でも陽一以外の口からは聞きたくない。




こんな気持ちになることに
私自身も驚いた。



必死に蓋をしていた気持ち。




いざ蓋を開けてみればこんな風に

次から次へと好きが溢れだしてきた。


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