陽のあたる場所へ
「え?マジ?で?そんなにヤな奴なの?」
「私ね、大学三年の時、ミス東城大学だったんですよね」
「え?プチ自慢?」
「そうじゃなくて!話遡るから聞いて!」
「はいはぃ」
取り敢えず吉沢が合いの手は入れてくれているので、沙織は、相槌を打って黙って聞くことにした。
「彼女とは高校も一緒で、部活もテニス部で同じだったんです。でもクラスは違ったし、別に仲が良かった訳でもなくて。
試験の学年順位はいつも私が上位だったし、テニス部でも、選抜で試合に出場する時は、私の方が出て、彼女が補欠なんてことがよくあって…。
でも、そんなのよくある話じゃないですか。
私より成績良くて、テニス上手い人も居た訳だし」
「ま、そうだな。何でも順番をつける人間社会では、そんなの人といちいち比べてたらやってられないよな」
「でしょ?何か妬まれてる空気は感じてはいたんですよ。でも、その時は、露骨に何かされる訳ではなかった」
沙織は、いずみと吉沢の話を聞き、うんうん、と頷く。