好きっぽい★
大きな門の前で立ちすくんでいた。

どうすればいいかわらず、途方に暮れていると、背後から声をかけられた。


「ナギ?」


「あ……」


振り返ると、カジ君がいた。


カジ君は一瞬目が合うと、フッとそらしてしまった。


サークル辞めるって言わなきゃ。

言ってこれ、返さなきゃ。


そう思って紙袋を差し出したその時、カジ君が口を開いた。



「話あんだけど……ちょっといい?」


「えっ……あの……」


カジ君はあたしの返事も待たず、門をくぐって行ってしまう。

あたしも慌てて後を追いかけた。
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