続・生きる。
……湊にも持っていこうかな…
でも爽が持ってってたら
迷惑になるだけだよね…。
……やめよ。
私のわがまま押し付けるわけにはいかないし。
私は哉斗のコーヒーと
自分のココアを入れて
幹部室へ戻った。
「入れ違いで湊来たよ。」
「え、そうなの?」
残念すぎる……
「湊も残念そうだったよ。
哉斗だけかよって言われたし。」
「それはちょっとひどいね。」
あははと笑う私。
あーあ、湊会いたい。
どうせ帰り会えるんだけどさ。
「湊、コーヒーほしいみたいだよ?」
「ほんと?」
「爽にいっとけって言われたし
由茉ちゃん持ってったら?」
「うん!」
私は再びキッチンへ行き
コーヒーをいれて総長室に向かった。
コンコン…
「誰」
湊の声がする。
「私。由茉。」
私がそういうと湊はすぐドアを開けた。
「コーヒー。
飲みたかったんでしょ?
哉斗に聞いたよ。」
「あぁ、さんきゅ。
……入って。」
「いいの?」
「由茉に会いたい気分だったし。」
「ふふ、なにそれ。
じゃあお邪魔します。」
私は総長室へ入った。
テーブルにコーヒーを置くと
後ろから湊に抱き締められた。
「落ち着く。」
「わ、私は落ち着かないんだけど…」
私がそういうと向きを反転させ、
向かい合うように抱き締めた。
「ごめんな、最近一緒に入れなくて。」
「ううん、受験生だもん。
これが普通だよ。
哉斗いるから平気だよ。」
「……俺は由茉がいないと平気じゃない。」
「え?っん」
私が顔をあげるとすぐにキスをしてきた。
「哉斗ばっかでムカつく。」
唇が離れてそう言う湊。
「俺は由茉ばっかなのに。
由茉も俺のことだけ考えとけよ。」
そんなことを言い出した湊。
「考えてるよ。ずっと。
湊に会いたいとかキスしたいとか。
でも湊の邪魔したくないから…」
「…ごめんな、俺のせいで。」
「受験だから仕方ないよ。
湊は上のとこ目指すんだから。
受験終わったらいっぱい話そうね。」
私がそういうと
「なぁ…由茉、したい。」
「えぇ!?
…まだみんないるよ?
爽も来るかもだしさ。」
私がそういうと湊は私から離れ
机に戻り紙になにか書いてドアへはりつけた。
私がそれを見に行くと
"取り込み中"の文字。
「これじゃバレバレじゃん!」
「いいよ、バレバレでも。
はいはい。こっちね。」
湊はドアの鍵を閉めると
私をベッドに寝かした。