恋愛図書館
俺が母親に捨てられたのと、同じ6才…
居場所を失いそうな不安は、よく解る。

なのに。


ーとっても強くて、本当に良い子なんですー

泣き言も言わず、今を乗り切ろうとしてる…


そう思うと、更に愛しさが込み上げて来た。




「っ…

父親とは、名乗れませんか…?」


勝手を承知で、懇願の視線を向けると…
見極めるように、制する瞳が返される。


「…少し、冷静に考えてみて下さい。

綺麗事ではなく、同情ではなく、一時的な感情でもなく…

一生を背負う覚悟が、ありますか?」


「…もちろんです。

まだ、実感は湧かないけど…」


「…


本来なら、結歌の許可がなければ了承出来ません。

ですが、彼女もそれを望んでいたのを知っているので…

私が責任を持ちます。
ただし、言い方には気を付けて下さい」


「…っ、ありがとうございます…!」

広部さんの厚意に、心から頭を下げた。
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