恋愛図書館
話を引っ張ると、
それは結歌を余計楽しくさせたみたいで…


「〜〜っ、もお!
トイレ行きたいのに笑わせないでよ!」

意外なカミングアウト。


落ち着かない行動を納得したと同時、俺まで楽しさがくすぐられる。


「あ、もしかして今ちょっと漏らしたとか?」


「漏らしてないってば!
もお、ホントに笑わせないでっ!
とにかくトイレっ、行って来るから待ってて!」

笑いを堪えながら慌て去るキミが、とにかく可愛くて!


他愛ない戯れ合いが楽しくて仕方ない。








それから程なくして、引越しも終わり。


同棲したかった俺の為に、1人暮しの家を引き払ってくれた結歌と…

新しい生活が始まった。



「料理人を前に申し訳ないんだけどっ…
それにほんとに料理苦手だし…」

テーブルにはキミの初手料理、肉じゃが。


「料理人って、まだ見習いだよ。
それにあんな美味いスイーツ作れるんだから、自信持てよ」

と、期待たっぷりで箸を伸ばす。



「…どお?」


「…うん。
おいしい、よ。頑張ってる味がする」


「それ微妙ぉ〜!
だから苦手だって言ったのにっ」
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