御曹司と溺甘ルームシェア
寧々の反応を窺えば、彼女は思わぬ俺の言葉に呆然と俺を見上げた。

寧々はこういう攻めに弱い。

「もう一度言おうか?」

寧々に近づき彼女の耳元でそう囁けば、彼女は瞳を震わせながらブンブンと首を横に振った。

「翔、世話焼けるけど面倒見てやってくれ。寧々もちゃんと仕事しろよ」

寧々の綺麗な髪を一房つかんでチュッと口づけると、俺は彼女から離れた。

呆気に取られていた寧々だが、気を取り直すと赤面して怒った。

「響人~!」

寧々に名前で呼ばれて、頬が緩む。

怒っている寧々も愛おしいと思ってしまう自分はかなり重症かもしれない。

自分の欲しい女をやっと手に入れたんだ。
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