御曹司と溺甘ルームシェア
私が挨拶すると、岡田君も「久しぶり。二人とも今日のドレス似合ってるよ」と、にこやかに笑う。

美奈も「ごきげんよう」と小声で挨拶すると、私の陰に隠れた。

ちょっと、こいつらの相手を私に押し付けるの?

私が後ろにいる美奈を振り返って睨むと、冷泉の声が私を捕らえた。

「三枝さんと何か面白そうな話をしていたようだけど?」

げ!盗み聞きかよ。お坊っちゃんなのに、いいご趣味です事。

私は心の中で舌打ちすると、冷泉を警戒しながら奴の顔を見た。

「たいした話ではないわ。高校のサマーキャンプの時にあなたに女の子が群がっていた話をしていたの。ねえ、つまらない話でしょう?」

嫌みたっぷりに言うが、悔しい事に冷泉は涼しげな顔でフッと微笑した。

「確かにその話題は面白くないな。寧々の恋人の話でもしてるのかと思ったよ」
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