御曹司と溺甘ルームシェア
このエレベーター、やたらとガタンと大きな音は響くし、空気は冷たいし、それに……冷泉と二人きりだし不安になる。

「それはこれからわかる」

冷泉が私の目を見てフッと笑うと、エレベーターが地下二階に着いた。

冷泉に続いてエレベーターを降りると、こいつは私に向き直った。

「あっ、そうだ。これ、今日のお前のお小遣い」

冷泉はスーツの内ポケットから長財布を取り出すと、中から千円札を一枚抜き出して私に差し出した。

冷泉の財布に千円札が入っていたのも驚きだが、意味がわからずじっとこいつの顔を見る。

「千円?何これ?ふざけてんの?」

私は千円札を見て眉をしかめると、冷泉に向かって冷たい視線を向けた。

「まさか。これから一日千円で生活してもらう。何か欲しいものがあれば、俺に相談するか、その千円をコツコツ貯めて買うんだな」
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