御曹司と溺甘ルームシェア
「あんたの父親に会わせてよ。文句言ってやるから」

会ったら即、婚約破棄してもらうんだから。

「社長は来週までアメリカ出張中だ。諦めるんだな」

私の考えなんてお見通しなのか、冷泉は憎らしげに言ってニヤリとする。

メール室を出ていく奴の背中を睨み付けると、高木さんが私に声をかけた。

「さあ、寧々さん。みんなに紹介しましょう。こっちへ来てください」

この人の顔、どっかで見たことあるんだけど……どこでだっけ?

高木さんの後について行くと、郵便物の仕分けをしている面々に紹介された。

「今日からみんなと一緒に仕事をしてもらう野々宮寧々さんです」

「野々宮寧々です」

‘’よろしくお願いします‘’とは言えなかった。

こんなところ、すぐにでも出たかったから。

「じゃあ、ののちゃん」

高木さんが私の右横にいるツインテールの可愛い女の子に促す。
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