御曹司と溺甘ルームシェア
でも、彼はただのヤンキーっぽい。

顔はそれなりに格好いいのに、髪はブリーチしててブスッと不機嫌な顔をしてるから近寄り難く見える。というか、私がこういうタイプ苦手なんだ。扱いづらい。

「もう翔君、ダメだよ。こういう時は、“よろしくお願いします”って言わなきゃいけないんだよ」

勇敢にもののちゃんが子供のような口調で彼を注意する。

うわっ、そんな事言ったら金髪男に怒鳴られるんじゃない?大丈夫なの?

そう思ったのに、彼の反応は違った。

「……悪い」

小声で謝ってポンポンと犬を可愛がるように金髪男はののの頭を優しく叩くと、私の目を見て「よろしくお願いします」と軽く頭を下げた。

そう出られると名前しか言わなかった私一人が子供みたいに思えて、「宜しくお願いします」と思わず頭を下げる。

うっ……なんかここ居づらい。私が私でいられない。
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