御曹司と溺甘ルームシェア
そして、このやり取りで気づいた。

ののちゃんと明生くんはひょっとして健常者じゃないんじゃないだろうか?

高木さんを見てそう目で問いかけると、彼は私の言わんとすることがわかったのか小さく頷いた。

……やっぱりそうなのか。

二人とも……いや、ちょっと不良っぽい金髪男を合わせると三人か、仕事ちゃんと出来るの?

それに、本当に私……ここで仕事するわけ?

逃げ出したらどうなる?

でも……今の私には逃げ場も資金もない。財布の中身はさっき冷泉にもらった千円を合わせて一万一千円。カードは止められて使えない。

実家に帰っても冷泉のところに強制送還されるだろう。

鷹頼も父も冷泉に上手く丸め込まれてるし。

「……頭痛がする」

私は小さく呟いて額に手を当てた。

それから、メール室の他の三人のスタッフにも紹介されると、私は作業着に着替えさせられ、ののちゃん達と同じ郵便の仕分け作業をさせられた。
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