クールな社長の甘く危険な独占愛
「俺さあ」
信号で止まった時、社長が言う。
「俺の顔よりキレイな女、見たことなんだよね」
「……は?」
さつきは思わず眉をしかめた。
なんだ、この人。
「だからさ、キレイな女とか、興味ない訳」
さつきは、目をまん丸くして、運転する社長の完璧な横顔を見つめた。
まあ、おっしゃることは、ごもっともですけれど。
さつきは、悔しくて思わず舌打ちしそうになるのを、ぐっとこらえた。
「さつきは、面白い」
「……それは、褒めてる訳じゃないですよね?」
「褒めてるよ。からかうと楽しいし」
さつきは、腕を組んだ。
これは怒ってもいいレベルじゃない?
「格好は地味だし、色気ないし、メガネがでかすぎるし」
「……」
「仕事はできるけどすぐ顔に思ってることが出ちゃうし」
「……」
「恋愛経験ないに等しいし」
「……恋愛経験があるかどうかなんて、社長はわかりませんよね?」
「わかるよ」
さつきは、まっすぐ前を向いて、この屈辱に耐え続けた。
「だから、ちょっかいを出さないっていうのは、却下」
どんな理由ですか、それ。