深夜0時、キミと待ち合わせ。
拗ねた表情で、無意識なのか私の腕をつかむ手にギュッと力を込める。

至近距離にあるサラサラの髪の毛から、すごくいい香りがする。

シャンプー?

以前、シャワーは毎日朝に済ますと言っていたから、そのせいかも。

目をギュッと閉じても、香りが近くて頭がクラクラする。


「ずっと待ってたのにさぁ」


やっぱり拗ねてる……。


「待ってたの……?」

「当たり前じゃん。本当はさ、昨日なんか部屋で寝てても良かったんだけど」


……あれ?


「え?それ……」


真夜中くんは、佐伯くんと同じ部屋に居るのが辛くて、図書館に来てたんじゃないの?


「俺、図書館には無言ちゃんに会いに行ってたのに」

「何言ってるの……」


冗談か本気か。唐突に不意をついて嬉しいことを言うから、考えがまとまらない。


私、何かを見落としている……。
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