誰にでも優しい上司に困惑


仕事帰りに大智さんに連れられて
大智さんの知り合いの不動産屋にきていた



私の要望を伝えて、探してもらった
大智さんも色々物件を見ていた


「俺も引っ越そうかな?もう少し広い部屋がいいなー」



大智さんの部屋は2LDK
一人暮らしなら今の部屋で十分だろう
って思ったけど、
なんだか寂しい気持ちにもなる


いくつか内見をした
一度考えると伝えた


物件詳細図を持ち帰り
私は大智さんと色々話し合った


次の日には純也さんと友理ちゃんとも
物件のことや、掃除のことも……
何から何まで、本当に申し訳ない


けど、嬉しい。
大智さんと純也さんがなにやら話し込んでいた
私と友理ちゃんは
食事の支度をしていた



「凛花ちゃんさ、本当にいいの?……このまま大智と離れちゃってさ……」


友理ちゃんは気づいているんだ
本当は付き合ってないこと、
私が……大智さんのこと好きだって



『友理ちゃん……私ね、怖いんだー。もしダメだったら仕事もやりにくくなるだろうし……今ならまだ大丈夫だから』


大丈夫……なわけない
大智さん目当てで来るお客さんたちに
私は嫉妬しているんだ

今までしなかった嫉妬を。
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