強引同期が甘く豹変しました
全ての事情をわかっていた紀子は、気にするな、事故なんだから、って明るく私を慰めてくれた。
そして紀子は、そんなことが起きた後も同期会だけは全員強制参加だからね!と、毎月幹事をつとめるようになって。
本当に毎回、みんなを強制的に集めて飲み会を続けてくれた。
最初はいろいろ気まずさもあったけれど、そんな紀子や周りの明るい空気のおかげで…次第にわだかまりは解けていった。
結局は、時間が解決してくれたのだ。
森さんとは一時はほとんど話せなかったけど、半年後くらいには同期会以外でも普通に話せるようになったし。
矢沢とも、以前のように話すようになれた。
でも森さんが再び四人の女子会に参加することはなかった。
それは多分、一度開いてしまった距離が、完全には縮まらなかったからだと思う。
「でも、その話聞けてちょっとスッキリしたわ」
ずっと合わなかった目の前の矢沢の視線が、やっとこちらを向いた。
「スッキリ?」
「うん。だってあんなにゴシゴシ拭かれてみ?そんなに俺のこと嫌なのかって普通はムカつくしショックうけるだろ」
「まぁ…確かに。でも、あの時は私も必死だったから…」
「ま、仕方ねえわな。そんなことがあったなら」
矢沢はそう言うと、いつもの調子を取り戻したようにふざけた顔で笑った。