バンテスト魔法書の保持者
第2章 学園生活編
学園2位の先輩
早朝、私は目をゆっくりと開く。
1ヶ月以上もたてば、もう慣れる寮の天井。
「ふわ~ぁ」
身体を起こし、大きく欠伸をする。
横を見れば、ルシータとランナがまだスヤスヤと眠っていた。
時計を見れば、まだ午前5時。
昨日は22時に寝たし、こんなものか。
今日は土曜日で授業はない。
でも、今日は特別な日。
だから少し早起き。
ベッドからおりて、部屋に付いているドアを開ける。
そこには個室のお風呂が1つと、洗面台が2つあった。
顔を洗い、歯を磨く。
自分のクシで髪をといた。
髪は自然体のまま、縛りも留めもしない。
寝間着の白ワンピースから、制服に着替える。
そして、ランナとルシータを起こさないように部屋を出た。
「ウォー(リューラ、おはよう)」
「シンルス、おはよ」
部屋から出ると、シンルスが出てきた。
この寮では、使い魔を表に出していい。
校舎の方でも休み時間は許可されている。
シンルスの頭を撫でると、シンルスも身体をより寄せてきた。
うむ、可愛い‥‥‥
「ゲッ、あんた‥‥‥‥」
シンルスと朝の挨拶を交わしていると、バッタリとラメルさんに出くわす。
「ゲッ」って‥‥‥ちょっと失礼‥‥‥‥
シンルスは最近、唸りこそしなくなったがやっぱり警戒はする。
まぁ元野生の魔狼だし、警戒することは悪いことじゃないから別に気にしない。