バンテスト魔法書の保持者
‥‥‥‥この本も飽きた。


今日こそは図書館に行こう。


「リューラ」


名を呼ばれて顔を上げると、そこには小さな箱を持ったランナがいた。


「これ、昨日町で買ったの。あげるわ」


「え、‥‥‥‥」


中に何が入っているかはわからないが、別に私はランナに何かしたわけでもない。


もらうわけないいかない。


「リューラさんに似合うと思って、ランナさんと私とルリさんが選んで買いました。受けとって下さいな」


わざわざ選んでくれたものを断るのも悪い。


私は箱を受け取り、蓋を開けた。


そこには、少し大きめの美しい髪飾りが入っていた。


ガラス細工で美しい2枚の羽根が重なるようになっていて、根柄を隠すようにまた見事な花が咲いている。


細かな部分も沢山あり色も美しく、値段はそうとうしたはずだ。


「私に?」


「そうよ。気に入った?」


今まで、アクセサリーはあまりつけなかった。


興味がないわけではないが、必要があるとは思えなかった。


でも、人からもらったと思うだけで嬉しい。


「ランナ、ルシータ、ありがとう」


自然に笑い、2人にお礼を言った。


すると、ふいに2人の表情が固る。


「どうした?」


そう2人に聞くと、2人はしどろもどろに返事をした。


「え?べ、別に?ね、ルシータ」


「え、えぇ。なんでもない、ですよぉ」


アハハと笑いあうランナとルシータ。


私は2人の様子が気になりつつも、鏡を見ながら、髪飾りをさっそく付けた。
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