バンテスト魔法書の保持者
そう言って本を直すリオウ。


どこか疲れているような顔をしている。


「大丈夫?」


「ああ、大丈夫だ」


リオウが私の髪をひと撫でした。


優しい瞳に見つめられ、私はリオウの胸に額を押し付けた。


「どうした?」


「別に‥‥‥それより、魔術装備、聞いた?」


「ああ、もう持ってるが、アーメント石を1つ貰えるんだ。損はない」


アーメント石は結構貴重な魔石。


質のいいものでなくとも、それなりの値段はする。


「体育授業の使い魔召喚は?」


「ああ。問題はないだろう」


「一応、聞く?」


「教師にか?」


「違う。私達の仲間」


「お前、会いたいだけだろう?」


「‥‥‥‥うるさい」


「最近忙しかったからな。転移で森に行こう。
あそこなら丁度いいだろう」


「ん」


そうして、私とリオウは外出許可を出してハンラルト国の森に向かった。









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