Under the ROSE

それから2日後。

未だベッドに臥せっている婚約者を、さも心配そうにやってきたリュードは、深刻な面持ちをしていた。

「全ての者を調べましたが、毒を入れた犯人は見つかりません」

皇室にも影響を及ぼすほどの貴族が、皇女暗殺を目論む者を見つけられないなど、ハルミン家の威信に関わることだ。

ましてリュードは玉座を狙うような豪胆な男。

そのようなことは許しがたきことなのだろう。

たった2日で頬がこけ落ち、顔色を悪くしてギリギリと歯を食いしばる姿は、セリスでも憐れだと思うほどだった。

「ご心労をおかけしましたね。申し訳ありません」

「いえ、貴女が謝る事ではありません。私はただ……貴女の身が心配なのです」

切なげに目を細めたリュードは、セリスの細い体を抱き寄せた。


──皇家の姫である私が、だろう?


心の中でそう皮肉りながらも、大人しくリュードに抱かれる。

「一両日中には、必ず見つけ出します」

「ええ……でも、貴方も無理をなさらないで。貴方の身体が心配です」

「そのような心配はご無用。姫は、ご自分の身だけを案じていれば良いのです」

と、頬に唇を寄せ、リュードは去っていった。
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