性悪魔王と妄想モンスター(5/19 63P公開)





て、呑気にむくろ君を見送ってる場合じゃない!これは追いかけなければっ…!!




「ちょーいちょいちょいちょい、
イチコ待て。どこへ行く?」



ワタシの腕はガッシリと美夜さんに捕まった。




「えっと…むくろ君を追いかけに?」



へらっと笑顔を見せてみたけど、美夜さんの表情は冷たく凍りついている。



「あんた状況理解出来ている?」

「じょ、状況と言いますと?」



ワタシの何かがおかしいのだろうか?いつもと変わらずワタシは通常運転のつもりなのだけど。


美夜さんはまたひとつため息をついて、ワタシをイスに座るように促した。ワタシは大人しく美夜さんの言うことをきく。


美夜さんもイスに座ってゆっくり話出した。



「イチコ、まずあんたは1週間前何をした?」


「えーと…むくろ君とお付き合いはじめた!」



「そこ!まずそこからおかしいから!あんた1週間前保健室で血塗れになって死んでるから!」


「いや生きてるけど美夜さん」



「あら、間違えたわ。気を失ったのよ」



いや、どんな間違えよ!?
ワタシを殺さないで!!


そんなにワタシが生きてたらダメなのか…泣きたくなるんだけど。





< 5 / 63 >

この作品をシェア

pagetop