性悪魔王と妄想モンスター(5/19 63P公開)
1週間前、ワタシは幸せの絶頂にいた。
ワタシはあの性悪男と契を交わしたんだ。この学校の保健室で。
それは今でも鮮明に覚えている。
その時、ワタシはむくろ君の吐く毒に心をズタズタにされていた。恋とは甘いものだけでなく苦いんだと思い知った。
どうやらワタシの顔は誰が見てもブスらしい。まあ、知ってましたけど。
美夜さんやむくろ君があまりにも冷たくワタシをあしらうのでべろんべろんに号泣したのを覚えている。ワタシは保健室の女神(先生)に救いを求めた。
だけどそこにはむくろ君がいて!!!
ワタシの顔を隠さなくてもいいよと!!
優しく囁いてくれたのだ!!!!
「いや、夢だから。
それ、かんっっぺき夢だから」
「え?」
待ってよ、美夜さん。ワタシの幸せな回想をストップしないで。そして本当にどこまでもワタシへは冷たい視線しかくれないのね。つれないなぁ。
「あのねぇ、竜ヶ峰がそんな事言うわけないし。第一あんたは保健室のベットで寝てて夢で妄想展開させて勝手に興奮して鼻から大量出血させて気を失ってた、これ理解出来る?あんたのおバカさ理解出来てる?」
ペラペラパラと、美夜さんはワタシへ刃を突きつけた。容赦なくワタシの胸へそれらはグサグサグサと刺さる。もう涙さえ枯れてきた。
「あんたはそのまま、病院へ、連れていかれ、輸血して、何とか一命を取り留めた、1度心臓は止まったらしい。そして昨日やっと目が覚めた、おーけー?」
「お、おーけー」
ずいずいとおしてくる美夜さんにそう答えるしかない。ちなみに目が覚めたのは本日の早朝4時だ。お医者さんを何とか説得して今日ワタシは登校出来た。
むくろ君の愛が愛で愛だからだ!!