溺愛伯爵さまが離してくれません!
「何か問題でもありますか?」

「いや、別にないんだけどさ。・・・そうか、一週間。・・・長いね」

長いね・・・って。

「そうですか?私がいなくても、伯爵さまは何も困る事はないかと思われますが」

「そうなんだけど、なんとなくね。で?用事って?実家に帰って何するの?」

そこまで聞くか。
私が帰って何をしても、伯爵さまには関係ないでしょうに。

そう思う私ではありますが、目の前の伯爵さまは何故か真剣な表情でこちらを見ておりました。

ちゃんと言わないとお暇を貰えそうにない。
仕方なく、私はその理由を話します。

「お見合いの話が出ていまして。・・・その、私もいい年ですし。いい加減落ち着こうかな、と思いまして」


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