また会おうね
 
 だから一年が経ち、クラス替えで彼女達と離れることになっても、寂しいどころか安堵していた。


 入学して二年目の学園祭のステージには、当然、宮川結菜の姿はなかった。

 ときどきテレビのバラエティ番組で見る芸能人が学園に招かれて、一時間程度のトークショーがあったくらいだ。


 学園祭に招待したことで、その芸能人のファンや他校の生徒まで押しかけてきて、一時的な賑わいはあったものの、それだけだった。


 あたしの頭の中には一年前の宮川結菜のステージが鮮明に残っていた。

 会場を歓声の渦に巻き込んだ興奮がよみがえり、別れる前の綺麗な笑顔が目の奥を焼いた。


 涙なんてそこにはなかった。

 彼女の表情はどこまでも明るかったから。



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