強引でもいい、私を奪って。【SPシリーズ大西編】


「いてて、わかってますよ。じゃあ霧子、昼には戻るから。じゃあねー」


支度と言っても、荷物のない悠は、そのまま靴を履いて部屋を出ていく。

悠がいなくなった部屋は、途端にいつもの静けさを取り戻した。


「交代って……」

「ああ、仮眠をとって風呂に入り、着替えやらなんやらを持ってくるはずです」


仮眠って……ここから悠の家までどれくらいかかるか知らないけど、昼に戻ってくるとしたら、何時間も眠れないんじゃ?


「って、ちょっと待って。着替えやらなんやらって?」

「そうそう、警護計画が決まったんです。申し訳ありませんが、しばらくここに大西が泊まり込む形になります。バカなやつですが、警護はちゃんとしますので。よろしくお願いいたします」

「ええっ」


しばらくって、いつまで?

悠はSPだし、嫌な人間でないのはわかるけど、自分の部屋でいきなり他人が共同生活するなんて、ちょっと嫌。これ以上プライバシーには踏み込まないでほしいんだけどな。


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