I love youを日本語に
「で、どうすんの?」
「どうしたらいいかな…」
また、ある記憶を思い出す。
「行けばいいだろ」
「え?」
「だから行けばいいだろ、って。」
そうトシが答えた後、2人で同時に吹き出した。
「ユウ、全然成長してないな。」
「うるさい。」
またトシも同じことを思い出していたんだ。
直斗先輩から告白されたあの時の記憶。
あの時はなぜかトシが冷たくて、
それが無性に腹が立って、ケンカしたっけ。
「ご飯、行ってみようかな。」
「え?」
「いや、別れて以来ちゃんと話してなかったし、
直斗先輩にはものすごく申し訳ないことしちゃったけど、
大好きな先輩だったのは間違いないもん。」
異性として先輩のことは好きになれなかったけど、
先輩として、直斗先輩のことは大好きだった。
今なら逃げずにちゃんと向き合える気がする。
「…いいんじゃないの。」
そう言ったトシの表情は読めなかった。
ちょうどわたしたちを照らしていた月に雲がかかってしまったから。
「よし、決めた。
直斗先輩に会う!」
そう高らかに宣言したわたしはその場でYESの返事をした。