I love youを日本語に
ユウに八つ当たりしたあの日から2週間ほど経っていた。
「……はあ」
「俊哉?」
「あ、ごめん。
なんでもない」
講義の合間にあかりと中庭のベンチで休憩していた。
この間から無意識の溜め息が止まらない。
「あのさ、最近溜め息多くない?」
ああ、そうだな、多いよ。
なんて肯定できるわけもなく
「そんなことないよ」
なんてヘラッと笑って誤魔化してみる。
「そんなことあるよ。
それともわたしといる時に溜め息が出るの?」
まずい、と思った。
でもそんなことを思ったところで時すでに……
「わたしといるのイヤ?
憂鬱になる?だから溜め息出るの?」
あかりの口調はどんどん厳しくなっていく。
「なんかあるなら言ってよ。
直すから」
「ちょっと待てよ、あかり」
違う。
そうじゃない。
問題があるのはあかりじゃなく、
俺自身なんだよ。
「あかりは今のままで十分だよ。
何もイヤなことなんてない」
「じゃあなんでそんなに溜め息つくの?
何か悩んでるなら話聞くよ?
わたし、俊哉の力になりたい」
さっきまで怒っていたはずなのに、
あかりは少し泣きそうな顔で俺を見ていた。
「大丈夫。
何も悩んでないよ」
あかりを安心させたくて、
いつも以上に優しく笑って見せた。
でも、
ウソだ。
めちゃくちゃに悩んでる。
ユウに八つ当たりして、
なんだか気まずくて。
構内でユウを見つけても声をかけれず、
牛丼を食べに行きたくても気が引けて、連絡できず、
そもそも俺は今、ただの幼なじみとしてユウを見れているのかも分からない。
悩みに悩んでいる。
でもこんなこと、あかりに言えるわけがない。
「もしかしてさ、ユウちゃんと何かあった?」