I love youを日本語に
「美帆ちゃん」
ひとしきり話し終えて、少しの沈黙の後、
トシくんは落ち着いたトーンであたしの名前を呼ぶ。
「美帆ちゃんはもっと自分に自信を持っていいと思う。」
「持てないよ、自信なんて。
あたしみたいな…「それ」
「え?」
「それ、やめなよ。
あたしみたいな、って言うの良くないよ。」
「だって、それが事実だから」
はあ、とトシくんがため息をついたのが分かった。
「そんなんじゃ、一生圭祐くんは美帆ちゃんのこと見てくれないよ。」
いい?美帆ちゃん。
そう言ってトシくんは続ける。
「自分に自信のない人に人は魅力を感じないよ。
だってそれが周りにも伝わっちゃうんだもん。
嘘でいい。見栄でいい。
それでもいいから、自分に自信を持ちなよ。
美帆ちゃんは、すごく魅力的な人だと思うよ。
ユウがいなければ、俺は美帆ちゃんを好きになってたかもしれない。」