星になれたら
「亜矢さんを泣かしたらぶっ殺すかんな!」


ジュンはそう僕に低い声ですごむと去っていこうとした。




「待って!」


僕は自然と声がでた。
ジュンは振り返る。



「亜矢に、ちゃんと伝えなくていいのか?」


「…は?お前、そんな自信あるわけ?」


ジュンは怒りに満ちた表情でツカツカと僕のところへ戻ってきた。


僕は少し後ずさりしながら続けた。



「自信なんて最初からないよ!



ジュンは恐いだけだろ?答えがはっきりするのが!



力がなんだよ!ジュンは強くなんかない!」



「ヨースケ!!」




振り返ると、僕らのすぐそばに亜矢が立っていた。






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