きみが望めば
5.湖のほとりで
「休めるところ?」

私たちはまた歩みを進めることにした。
ソラは空を見上げている。
そよそよっと風が吹いてきて、
「ではあっちへ行ってみましょう。」
風に押されるように進路をとった。

花と草が広がる原っぱ、風が時々そよいでいく。ずっと草原みたいだけど、ほんとに休めるところってあるのかな?

「ほらほら、きっとありますよ。どんなところがいいですかね。。」
「んー、ファンタジーだから、お城とか?」
「もうお城ですか?まだ物語が始まったばかりですからね、それは早いのでは、、」
「そうなの?」
「はい。順番があります。」
にこっと微笑まれてまた心臓がどきっとしてしまう。この笑顔は素敵すぎる。

「ほら、見てください。」
ソラに言われて、前に視線を移す。
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