秘密のカレはV(ヴィジュアル)系
***



「望結…じゃない、璃愛…!
どう?あたしおかしくない?」

「うん、大丈夫!バッチリだよ!
私はどう?エ、エ、エミリー…」

「バッチリ!バッチリ!
すっごく似合ってる!とっても可愛いよ!」



ついに、楽しみにしてたシュバルツのライブの日がやって来た。
私達はライブ前にカラオケに立ち寄って、そこで服を着替え、ウィッグをかぶっていつもよりずっと気合の入ったメイクを施した。



「つけまつげってすごいね。
み…じゃない、璃愛の目、いつもの倍くらいあるよ。」

「ほ、本当?」

鏡を見ると、そこにはいつもの私とは別人みたいな私が映ってた。



口紅も今までつけたことのないような鮮やかな赤。
ちょっと恥ずかしいけど、自分でもちょっと可愛いと思えて、心の中はけっこう弾んでた。
さゆみもいつもよりずっと綺麗。
なんだかちょっとハーフみたいに見える。
エミリーって名前がぴったりだ。



私達は別人になって盛り上がった上に、さらにちょこっとカラオケなんて歌って、ますますテンションが上がった状態で、ライブに向かった。
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