恋は天使の寝息のあとに
私の手を、恭弥がそっと握り締めた。

「沙菜」

私を呼ぶ声とともに、やっと彼がこちらに身体を向ける。

「まだ、体力余ってる?」

よくわからない質問をすると、彼は私の頭の後ろにそっと手を回した。


「夕べの続き、したい」


相変わらずぶっきらぼうに言い放つと、答えなんか待たずに、強引に、私の身体をソファの上へと押し倒した。


唇が重なる瞬間、私の唇を覆い隠すように、彼が口を開く。
奥にちらりと赤い舌が見えて、そのなぞるような滑らかな動きに、身体がカッと熱くなる。

そして
彼が私の唇に、パクリと噛み付いた。


私が声を上げようとする度に、何度も唇を塞いできて、言葉にならなかった吐息が、んっ、んっ、とくぐもって喉の奥から漏れる。
驚きで身動きが取れないのをいいことに、彼は私の腰に、胸に、その輪郭に、するすると指を滑らせる。

彼の舌が私の首筋をなぞると同時に、私の唇が解放されて、やっと言葉を出すことを許された。

「あの……続きって、もしかして……」

「言わなくてもわかるだろ」

「え、待っ――」

「待たない」

「いやっ、あの、……だって、ここで!?」
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