【完】好きって言ったら、



と、思ったものの協力してくれる羚くんにそのことを伝えるのは申し訳ない気がして




「確かに。わたし絶対誤魔化せれないよ」



そう言って笑って見せたけど、羚くんにはわたしの顔がちょっとだけ歪んだのが



「ごめん。俺、地雷踏んだ?」



分かったみたい。




「ううん、全然大丈夫」



「本当に?華ちゃん、変なところで遠慮するから心配。少しでも嫌なことあったら言うんだよ。君、俺以外に相談できる人いなそうだし」




何だかんだ、意地悪な羚くんだけど優しい。



女の子がどんな言葉を言えば喜ぶか分かってるのが分かる。



伊達に毎週デートしてるだけのことはあります。


よっ、遊び人!



「華ちゃん、ふざけてるんだったらやめるけど」



…………何も言ってないのに、わたし。



一瞬で羚くんの周りが黒くなった気がした。



「感謝申し上げます、結城様」




「じゃあ、続き言うね」



ってこら!!



何か負けた気分です、華は!



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