As sweet honey. ー蜂蜜のように甘いー
午後5時半
今日は、悠太来るのかな
なんて思いながら、夕飯を作り始めていた。
あ、連絡して聞けばいいんだよ
こういう時のためのスマホだ。
濡れた手をタオルで拭くと、液晶画面を軽快にタップし、悠太にメッセージを送った。
すると、直ぐに返信が来た。
「今日は来れない……か」
どうやら、新曲のPV撮影中で、いつ終わるかわからないみたいだ。
「はぁ……」
来れないと知ると、なんだか肩が下がってしまう。
ため息と一緒に出てくる気持ちは、寂しさだった。
前まで、こんな気持ちになることなんてほとんどなかったのに。
最近一緒に居ることが多かったからなのかな
伊津希お兄ちゃんがドイツに戻って、2日が経った。
最近、いろいろありすぎて、少し疲れているんだ。
だから、少し私はおかしいんだ。
ぼーっとしていると、いつも悠太の顔が浮かぶ。
ほら、
「変なの」
翌日、いつもより少し遅れて学校に登校すると、校内が異様にざわついていた。
どうしたんだろう……?
何かあった?
まさか、拓己くんの正体がバレた……とか?
もしそうなら、一大事だ。
そう思いながら、教室の扉を開けると、クラスメイトからの視線が一気に私に向けられた。
え?
その視線は明らかに私を向いていて、少し怖い。
入り口に近い自分の席に座り、ほっと一息つくや否や、頭上に人影が見えた。
顔を上げると、そこにはクラスの女子達が群がっていた。
一番前、つまり私の目の前にいるリーダー的女の子の手には、雑誌。
その子は、開いたページをぐいっと私に見せつけてきた。
少し距離が近すぎるほどに。
手で近すぎる雑誌を押しのけ、その子を見た。
眉間に皺が寄っている。
「ねぇ、これどういうこと?」
「え?」