エリート上司に翻弄されてます!
「いいわけないでしょ、こんな狭い部屋」
確かに小牧の部屋は狭い。2人で住めるようなサイズじゃない。
私は「だよね」と肩を下ろした。
取り敢えず今日だけは何とか泊めてもらおう。
今帰っても乾先輩と2人っきりにだけはなりたくないから。
だけど私の頭では何度もあの乾先輩の切なそうな表情が浮かんでは消えていく。
「いっそのこと付き合ってみるとか」
そんな彼の顔が小牧の言葉で吹き飛んだ。
「は!?」
「だってイケメンじゃん。言っとくけどあんなイケメンから告白されるとか滅多にないんだからね?ここで逃したらもう一生手に入らないかもしれない」
「私にもそういう前向きな性格が欲しかった」
「ていうか乾さんのどこが嫌なの?」
「え、どこって」
そりゃナルシストで自信過剰なところ、と言ってももう慣れてしまったけど。
確かに顔はいいし性格も冷静に見てみたら凄く優しいし、仕事も出来るしで拒むところはない。
だけど乾先輩と恋人同士になるということが全く想像出来ない。
「私には、ちょっと勿体ないかな」
きっとそれが本音。未だに信じられないんだもん。
月曜日、どうしよう。それ以前に早く連絡しなきゃ。
なのに私の体は縮こまってばかりいた。