エリート上司に翻弄されてます!
遂に私は乾先輩に連絡することなく月曜日を迎えてしまった。
何度か彼からの連絡が来ていたが何を話していいか分からず取ることはなかった。
実際に顔を合わせることの方が気まずいって分かってるのに。
「(まだ来てないみたい……)」
意識し過ぎて早く来てしまった。ほとんどの人がまだ出勤していない。
私はじっとしていることが出来なくて落ち着きがない動きばかりしていた。
取り敢えず乾先輩と2人っきりになるようなことは避けるようにして、後は普段通りを装う。
きっとそしたら彼だって私が伝えたいことを分かってくれるだろう。
まぁ、1番いいのはアレがお酒の勢いだったのと、乾先輩が寝て忘れていることだが。
忘れて……
「……」
机に俯せながら私は自分の唇に触れる。
あの夜、しっかりとここに乾先輩の唇の感触があった。
あのキスも忘れてほしいと思ってるのかな。
全部を無かったことにしてほしいって。
でも、なんか……
「忘れて欲しくないなぁ……」
矛盾してる、私。
本当は心のどこかで乾先輩に好かれて喜んでた。
彼のこと好きでもないのに、最低。
「あ、乾さん」