エリート上司に翻弄されてます!




日高さんはテーブルに肘をつくとその気だるげな瞳で私のことを見つめてきた。
その真っ暗な瞳の中に吸い込まれそうになる。


「何でアンタと乾さんって付き合わないの?」


だけど、言われた言葉は私の思考を一気に引き戻すようなものだった。


「……え?」

「だってアンタあの人のこと好きなんでしょ?何をそうごねてるの?」

「え、え?」

「俺にはよく理解できない」


やれやれと首を振る日高さん。
そんな彼の言葉が何十回も頭の中で再生された。

何でアンタと乾さんって付き合わないの?


「好きでしょ、あの人のこと」


まるで頭に隕石が衝突したかのような衝撃を受けた。


「えぇ!?」

「何、気付いてなかったの?」

「なっ、何をおっしゃって……私が誰を」

「……どう見ても好きじゃん。で、向こうもアンタが好きなんでしょ?」


両思いじゃん、と日高さんは私の奢りだということを知って更に店員さんにお酒を頼む。
しかし私はそれを確認できるような状態じゃなかった。




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