エリート上司に翻弄されてます!




そうからかうようにして笑った。


「何で……」

「……アンタ、この前も乾さんのことで泣いてたから」


その時は酒入ってたけど、と呟いた日高さん。
日高さんと最後に飲みに行ったのは帰る時に乾さんと桐乃さんの姿を見た時だ。

あの時は後半の方の記憶が曖昧だが。


「何で俺が知りもしない他人の恋愛の話を聞かないと駄目なんだってムカついてた」

「……すみません」

「本当理不尽だよ」

「……」


私は黙って日高さんの声を聞いていた。
やっぱりこの人の声、落ち着くな。


「前に日高さんに、先輩が普段通りにしてくれてるのに私がいつまでも気にしていちゃ最低だって言われたじゃないですか」

「覚えてない」

「私最低なんです」


いつだって私ばかり意識していた。
考えたら駄目って思えば思うほど彼を意識していた。

私が仕事でミスをした時にフォローしてくれた。
乾先輩が私のことをフォローしてくれたのなんていつものことなのにあの時だけは特別に感じた。

あれはただ私が彼に恋をしていたから。




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