エリート上司に翻弄されてます!




きっと饒舌なのはお酒が入ってるからだ。


「ここからも見れるので」

「あ、本当だ」

「日高さんも花火とか好きなんですか?意外にロマンチストなところあるんですね」

「別に好きじゃないし」


勝手に何が好きとか押し付けないでくんない?、と言われて私は動揺する。

乾先輩に告白された時、私はどうすればいいか分からなくなって彼を避けてしまった時がある。
そんな彼は私にいてくれるだけと言い、自分の気持ちを我慢してくれるようになった。

もしかしたら彼にとってそれが辛かったのかもしれない。
自分の気持ちを抑えることに無理をしていたから、私になかったことにして欲しいと言ったのかもしれない。

彼を傷付ける以上に苦しめていたんだ。
私が私を好きでいてくれる彼を押し付けてしまったから。

そう思うとふっと私の目から熱い涙が溢れ出してきた。

全部、私の自業自得だったんだ。


「ごめんなさい……」

「……」


日高さんは後ろの窓から私へと視線を戻す。


「何泣いてんの?」

「……」

「当ててあげよっか。乾さんでしょ?」




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