エリート上司に翻弄されてます!
とんだ無茶振りだ!、と首を振るが有無を言わせぬ彼の睨み。
本気でここで電話させる気だ。
ていうかあれから一言も話してないのにいきなり電話って。
「そんなこと言われても何を聞けば」
「自分のことを好きかどうか。んで告白しろ」
「っ……でも」
「言わなかったら」
彼は私に顔を近付けると外に漏れない声で言った。
「アンタと乾さんが同居してたって周りにバラす」
「……」
そんなの、狡い。
今までずっと黙ってきてくれていたのに、ここでそれを持ち出すなんて。
相手が日高さんじゃなかったら怒ってる。
「……わ、かりました」
私はベッドの隣にあった鞄の中から自分のスマホを取り出す。
そしてその連絡帳の中から乾先輩の番号を探した。
同居していた時期でも滅多に彼に電話をしたことはない。
たまに彼から掛かってくることぐらいだった。
日高さんはいつも何を考えているか分からないけど、今日はいつもにも増してめちゃくちゃだ。
「(でも……)」