エリート上司に翻弄されてます!




私がそう言えば彼は「うえ?」と動揺したように声を漏らす。


「え、でもなぁ……本当に聞きたくないと思うよ?」

「な、ん、で、す、か?」

「……」


そんなに私が怒るようなことを今しようと思っていたの?
彼が誤魔化せば誤魔化すほど気になってしまい、私は前のめりになっていく。

珍しく困った顔の乾先輩は降参と白旗を上げた。
そして私が捕まえていないもう片方の手で自分の口元を覆いながら話し始める。


「実は今……」

「……」

「すっごい衝動的にキスしたいなぁーって思ったっていうか」

「……」


は?


「え?本気で言ってます?」

「言ってるよ」

「今更ですよね?普段からあんなにしてくるくせに」

「いや、普段のと衝動的にっていうのは違うんだよ」


本気で彼が何を言っているのか分からない。
私は意味が理解出来ないと更に彼に問い掛ける。


「何がどう違うんですか?」



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