エリート上司に翻弄されてます!
「ど、どどど、どうしたんですか!?」
「痛い……」
「そりゃあ痛いでしょう!」
なかなかにいい音響きましたけど!?、と心配するも彼は赤くなった頬を手の平で摩るのみ。
一体何があったのか、目の前にいた私にも全く理解出来なかった。
と、
「危なかった……」
「え?」
「いや、そのぉ……」
乾先輩の叩いていない方の頰も何故だか赤く染まっていく。
彼が私から視線を外すのは照れている証拠だと最近気付き始めた。
「何ですか?」
「深桜ちゃんご飯食べる?」
「え!?気になるんですけど!」
「いや、知らない方がいいと思うよ〜」
話を逸らそうとする彼に私は小牧に言われたことを思い出す。
そうだ、ちゃんと話し合うって決めたばっかりだった。
もしかして私、何か至らないところがあったのかもしれない。
私は彼の腕に捕まるとリビングに戻ろうとする彼を引き止めた。
「ちゃんと言葉に出してください!先輩のこと、何でも知りたいんです!」