エリート上司に翻弄されてます!
「そうだよなぁ」
「……」
乾先輩が遠くを見てそう呟いた。
そっちに何かがあるのかと思って私は同じ方向を向くけどそこには何も無い。
すると乾先輩ははぁと溜息を吐く。この人が溜息吐くなんて珍しいな。
イケメンに溜息は似合わない!、とか言いそうな人なのに。
「じゃ、何か食べる?お昼だし」
「っ……次はご飯で私のことを釣る気ですか」
「ここさ、美味いラーメン屋が入ってるんだよ」
「何ですって?行きましょう」
簡単に釣られてしまった。
悔しい、ラーメンの欲に勝てない。
「深桜ちゃん本当にラーメン好きだな」
「今度ラーメンで釣ったら容赦しませんからね!」
「美味しそうに食べてて全然説得力無いよ」
見事にラーメン代も乾先輩に払われてしまった。
ここまで私の負け続きだ。いいところどこもない。
こんなに一緒にいて調子が狂わされるのは初めてだ。
「何か見て回る?折角だし」