そこにいた
すぐに看護師さんが駆けつけてくれた。
「はぁはぁはぁはぁ」
すぐに酸素マスクをつけられた。
私は初めてのことにパニックになりかけていた。
もう痛くない胸を力強く握っていた。
「大丈夫だよ。ほら、ゆっくり吐いて。」
その声は、亮先生だった。
昼間、お母さんとの会話を聞かれて、真っ赤な顔した亮先生の顔は、今はもう医者の顔だった。
私のベッドに座って、私の背中を大きくさすりながら、亮先生は声をかけてくれている。
その声を聞いただけで、何だか落ち着くことができた。