君とベッドで秘密事。
「さて、」
レイの背中を見送り部屋には俺とレオさんだけ。妹がいなくなったからか彼の声が低くなる。
「そんな顔しないでよ。別にとって食おうとしてないから」
笑いながら言うけれど、何事もないような顔でいられるわけがない。
「お兄さんがいるのは知っていたんです。けど、きちんとご挨拶もせず彼女を自宅に招いてましたから。すみません」
「今さら良い奴ぶっても遅いよ」
確かに。だか、その言い方は突き放すようなものではなくからかうような軽いものだったので、少し面を食らう。
「さっきも言ったけどレナから聴いていたんだ。颯真くんのこと。コンビニで絡まれたとこを助けてくれたとか。自分は好きではないのにフレンチトーストとか洒落た朝飯を作ってくれるとか」
レナは、俺が思った予想以上に詳細に話しているらしく恥ずかしくなる。いくら仲が良いとはいえ兄妹の距離感ってこんなに近いものなのか?