君とベッドで秘密事。
「ばあちゃんが亡くなってからレナと二人暮らしをしてきたんだけど、歳が離れているからか距離感っていうの?どういう風に接すれば良いか分からなくて。ましてや年頃の女の子だしさ。自由にさせすぎている部分もあったんだ。俺も悪いんだよ」
そういう風に言うけれど、レオさんは愛情を持ってレナに接してきたんだと思う。じゃなければ、兄のことをあれだけ考えて、人の痛みに敏感で優しさを当たり前だと感じてはいない、とても真っ直ぐで素直な子に育たないだろう。
「俺が仕事に行く時にレナも出掛けているみたいだったから、どこに行ってるんだ?って訊いたら素直に答えてくれたんだよ」
その時のことを思い出しているのだろう。よほど面白いのか笑いを堪えている。確かに素直に答える奴はいないだろう。
「良い子だよ。レナは。少し寂しがり屋なだけ」
その言葉を聴いてこの兄妹の絆を垣間見たような気がした。言葉は少ないけど互いを信頼して兄妹として愛している。
「幸せにしてやってよ」