かわいいあなたにマフラーを
クリスマス
翌日、クリスマスイベント当日。
5.6時限目は皆が待ちに待っていた時間だ。

俺は生徒会として、イベントを影から支えていた。

中庭に設置されたツリーの隣には野外ステージ。
スケジュールと出場者を把握して、資料片手に動き回る。

ふとステージ袖から彼女を探す。
秋穂は友達と一緒に楽しそうにしていた。

彼女と一緒にいたいけど、仕事がある俺はそうもいかない。
俺は、せめて放課後一緒にツリーでも眺めようと秋穂と約束をしている。

「笹野君、次のスケジュール、なんだっけ?」

井口の質問に、資料を確認しながら答える。
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