虹色研究部 - ニジケン -
「ゆ、優勝って何のことですか?」
「えっ? 乃季、来週の文化祭のイベント知らないの?」
キョトンとした顔で動きを止めた彼が、私の顔を覗き込んでくる。
「文化祭では、毎年恒例でカップルコンテストが開催されるんだよ!」
彼は勢い良く両手を広げると、興奮気味に語った。
……なるほど。少し話が読めてきた。
「つまりそれに出たいから、カップルのフリをしてくれって事ですか?」
「そう! どうしても優勝したいんだよ。だから乃季、お願い。協力して!」
両手を合わせて、潤んだ瞳で私を見つめる國枝先輩は、下唇まで突き出して懇願する。
「……いいですけど、それならややこしい言い方しないで下さいよ。あれじゃまるで、新手の告白詐欺です」
はぁーっと長いため息をつく私を見て、彼は頭にはてなマークを付けて首を傾げた。
あれが本当に天然だったのなら、末恐ろしい。
「えっ? 乃季、来週の文化祭のイベント知らないの?」
キョトンとした顔で動きを止めた彼が、私の顔を覗き込んでくる。
「文化祭では、毎年恒例でカップルコンテストが開催されるんだよ!」
彼は勢い良く両手を広げると、興奮気味に語った。
……なるほど。少し話が読めてきた。
「つまりそれに出たいから、カップルのフリをしてくれって事ですか?」
「そう! どうしても優勝したいんだよ。だから乃季、お願い。協力して!」
両手を合わせて、潤んだ瞳で私を見つめる國枝先輩は、下唇まで突き出して懇願する。
「……いいですけど、それならややこしい言い方しないで下さいよ。あれじゃまるで、新手の告白詐欺です」
はぁーっと長いため息をつく私を見て、彼は頭にはてなマークを付けて首を傾げた。
あれが本当に天然だったのなら、末恐ろしい。