イケメン副社長にほだされました


「副社長、どんくらい付き合ってたんですか?」


おお、岡崎ちゃん怖いもの知らず。


「2年。」

「えっ?俺全然気付かなかったですよ。」

上田さんが言うのも無理もない。
俺も気づかなかった。岡崎ちゃんはうすうす分かってたみたいだけど。
そのくらい副社長は恋人の事をひた隠しにしていた。


「俺も、先月振られたんですけど、やっぱり自分の部屋に置いてある彼女の私物とか取りに来られるのが一番きますよね。なんか、ほんとにダメなんだってそこで実感するっていうか…。」


あぁ、分かる気がするなあ。バツイチの上田さんも神妙な顔つきで深くうなづいている。

多分他の社員も共感してるはずだ。




「いや。俺のマンションに彼女の私物とかないな。」



ぽつり、とつぶやいた社長の小さな声をそこに居た皆が聞き逃さなかった。



「どういう、ことですか?」

恐る恐る聞いてみる。

「マンションに彼女を上げたことない。」


「はあ?」


俺と岡崎ちゃんと上田さんの声が見事に重なった。

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