囚われた瞳【琴子さんanother story】番外編2UP
約一時間後、再び三宝寺池に戻ると、すでに荻野君がそこにいた。

「荻野君!ごめん。待たせちゃって…」

小走りで、荻野君に近寄る。

「慌てないで。撮った写真のデータチェックとかしてたから、全然待ってませんよ」

ほらっ…と、和紙なのかな?お洒落な包みを、軽く持ち上げる仕草をする。

「それ、お花見弁当?可愛い包みだね!」

「でしょ?素っ気ないビニール袋に入れられるより、うーんと美味しそうに見えるよね…て、マジで美味しいんだ。ここの弁当」

「わあぁ、楽しみだあ。早く食べたい!」

「はいはい…「「いただきます」」

包みを解き、お弁当の蓋を開けると、小豆色のおこわと、白いご飯が桜の花びら型になっている。

おかずは種類が多く、五色のぶぶあられを衣にまとった白身魚フライと、揚げ出し豆腐、つくね串、菜の花の煮浸し、玉子焼き、人参と蓮根の酢の物などが四角い籠のお弁当箱に、可愛らしく収まっていて、食べてしまうのがもったいない。





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